鎌倉時代  紙本墨書 1幅 29.7×49.4



藤原定家(1162〜1241)が後鳥羽院の下命によって詠んだ「鳥」の歌五首に注を書き添え、父俊成(1114〜1204)に送って意見を求め、俊成が行間に評を記して返したもの。これらの歌を含む『正治二年院初度百首』が後鳥羽院の目に留まり、定家は『新古今和歌集』の編纂を命じられることとなる。  
なお、本作は、三斎が徳川家光から拝領したものである。  
家光は、帰国の挨拶に来た三斎に茶を振舞い、書院に無準の墨蹟と本作を掛けて、これまでの忠節を賞し何れか欲しい方を授けると提案した。そこで三斎は「仮名書きのものを」といって、この1幅を頂戴したという。

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