室町時代 21.2×17.0
「般若面」は室町時代中期の面打ち、般若坊の創作とされる。 能『葵上』の六条御息所の怨念、また『道成寺』の蛇体のような、女性の嫉妬の悲しみと怒りの極限の造形として生まれたという。 眼に金泥が施されているのは、霊力を持ち、この世の存在ではないことを意味する。 この面は、興福寺の衆徒、順慶の極めによって、般若面の創始者である般若坊の作と伝わる。