朝鮮王朝時代 高9.5 口径17.8 高台径5.0
注ぎ口を欠いた片口を繕って茶碗としたもので、細川三斎みずからが箱書きし、今日まで「三斎君御秘蔵」の「大高麗」として伝えられてきた。 高麗茶碗とは、朝鮮半島で焼かれたものをさし、中でも本作のような、鉄分の多い土に白泥を塗り透明釉を掛けた「粉引茶碗」は、李朝時代の15世紀から16世紀にかけて作られた。粉を吹いたように見える肌調から「粉吹」とも呼ばれる。 藩主が参勤交代に持参した道具の目録(『御参勤江戸御持遣』)に、たびたび記録されており、代々珍重されていたことが窺える。