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当館概要


令和3年度の展覧会

過去の展覧会

※休館日 月曜日(祝日の場合は開館、翌火曜日が休館)、展示替期間、年末年始


■初夏展 「心のふるさと良寛 Ⅱ」

会期:2021年4月24日(土)~7月4日(日)
8月1日(日)

前期:4月24日(土)~5月30日(日)
6月27日(日)
後期:6月2日(水)~7月4日(日)
6月30日(水)~8月1日(日)
※前・後期で大幅な展示替をいたします

終了いたしました

良寛(1758~1831)は、江戸時代後期の詩歌・書に優れた托鉢僧で、「良寛さん」と呼ばれ親しまれています。越後出雲崎の名主橘屋の長男として生まれ、一時は名主見習となりますが、18歳で出家し、修行ののち諸国を行脚して帰郷。国上山の中腹にある五合庵や乙子神社の草庵に住庵しました。生涯寺を持たず、名利にとらわれぬ生活を送り、清貧の中で生きとし生けるものすべてへの愛を失わず、子どもと戯れ、友と語り、和歌や漢詩を詠み、書に興じた人でした。

そうした良寛の生きざまや遺墨は、いまも多くの人々の共感を呼び、魅了し続けています。本展は、2018年に開催した春季展「心のふるさと良寛」の第2弾として、日本有数の良寛コレクター秘蔵の遺墨を中心に、新たにそのコレクションに加えられた作品を展示します。日本人の「心のふるさと」と評される、良寛のあたたかな書と芸術をご堪能ください。


■主な展示作品



良寛「自画像賛 四月朱明節」
個人蔵(前期展示)


良寛「和歌 貞心尼に代てよめる」
個人蔵(前期展示)
 



良寛「漢詩 草庵雪夜作」
個人蔵(通期展示)




良寛「書簡 およしさ宛 ぬのこ一」
個人蔵(前期展示)



 



茂木弘次「良寛と雀」
個人蔵(通期展示)

 


北大路魯山人「良寛詩筆筒二点 今日乞食」
個人蔵(通期展示)


   





●初夏展 心のふるさと良寛 Ⅱ
入館料 一 般:1000円
シニア(70歳以上):800円
大学・高校生:500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
開館時間 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日

月曜日(6/29(火)は展示替のため休館)

※新型コロナウイルス感染症、天災、災害等の状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合があります。最新の情報はTwitterにてお知らせします。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策については、こちらをご覧ください。



■リピーター割引
本展会期中、観覧済みの有料チケットをご提示いただくと入館料を100円引きにいたします。
※1名様につき1回まで。他割引との併用不可。


■夏季展 「美しき備え ―大名細川家の武具・戦着―」

会期:2021年7月23日(金・祝)
8月17日(火)
~9月20日(月・祝)

終了いたしました

戦国時代、武将は数多くの武具・戦着(いくさぎ)を誂えました。武具とは鎧・兜などを、戦着とは陣羽織・鎧下着などを指します。それらは、命を守るための優れた機能性だけでなく、外見や意匠にも独創的な工夫が凝らされ、軍や自らの士気を高める役割を果たしました。泰平の世が続いた江戸時代も、武家の格式を象徴的に示す大切な道具として、代々が創意あふれる武具を備え続けました。そのため大名家伝来品には、武将の美意識を反映した個性豊かな武具・戦着が残されています。

永青文庫にも、大名細川家の歴代藩主たちが所有していた武具が多数伝わります。本展ではその中から、2代・忠興(ただおき、1563~1645)が考案した具足形式「三斎流(さんさいりゅう)」の甲冑や、3代・忠利(ただとし、1586~1641)所用と伝わる変わり兜、鳥の羽根を全面に装飾した珍しい陣羽織など、美的素養を有する藩主たちが誂えた武具・戦着を最新の調査結果を交えながら紹介します。戦の道具に託された武家男性の洒落た一面をお楽しみください。


■主な展示作品
 



「栗色革包紺糸射向紅威丸胴具足」 細川斉樹所用
江戸時代(19世紀)
永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)

 


重要文化財「白糸褄取威鎧」 細川頼有所用
南北朝時代(14世紀)
永青文庫蔵



 


 


国宝「柏木菟螺鈿鞍」
鎌倉時代(13世紀)
永青文庫蔵
※展示期間:8月24日(火)~9月20日(月・祝)

 


「紫糸素懸威鉢巻形兜」 細川忠利所用
江戸時代(17世紀)
永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)



 



「鳥毛九曜紋付陣羽織」 細川斉樹所用
桃山~江戸時代(16世紀末~17世紀前半)
永青文庫蔵

 


「薄茶緋羅紗地陣羽織」細川忠利所用
江戸時代(17世紀)
永青文庫蔵



 



「信長拵」
江戸時代(18世紀)
永青文庫蔵

 


「桐紋透唐草文鐔」 銘 楽寿
神吉楽寿作
江戸時代(19世紀)
永青文庫蔵




「掛分茶碗 銘 念八」
江戸時代(17世紀)
永青文庫蔵


   





●夏季展 美しき備え ―大名細川家の武具・戦着―
入館料 一 般:1000円
シニア(70歳以上):800円
大学・高校生:500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
開館時間 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日

月曜日(但し9/20は開館)

※新型コロナウイルス感染症、天災、災害等の状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合があります。最新の情報はTwitterにてお知らせします。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策については、こちらをご覧ください。


■記念講演会「戦着の変遷―陣羽織を中心に―」

 新型コロナウイルス感染者急増のため、中止とさせていただきます。
※別日程での開催が可能となりましたら、改めてお知らせいたします。

日 時

2021年8月28日(土)13:30~15:00

講 師

長崎 巌 氏
(共立女子大学家政学部教授/共立女子大学博物館館長)

会 場 早稲田大学国際会議場 第二会議室
(東京都新宿区西早稲田1-20-14)
都電荒川線 早稲田駅より徒歩5分/東京メトロ東西線 早稲田駅より徒歩10分
※永青文庫から徒歩10分
早稲田キャンパス構内案内図(No.18が国際会議場です)

早稲田大学 大隈会館 2階N201会議室
(東京都新宿区戸塚町1−104)
都電荒川線早稲田駅より徒歩4分/東西線早稲田駅(出口3a)より徒歩7分/有楽町線江戸川橋駅(出口1b)より徒歩12分
※永青文庫から徒歩6分
早稲田キャンパス構内案内図(No.20が大隈会館です)
定 員 30人(先着順)
参加費 1000円(友の会会員・学生500円)
申込方法 7月31日(土)午前10:00より電話(03-3941-0850)にて先着順に受付

      ※新型コロナウイルス感染症の状況により、変更・中止となる場合がございます。

■「黒猫感謝の日」特典
本展開幕日の8月17日(火)は「黒猫感謝の日」。当日ご来館のお客様先着100名に、永青文庫の人気作品・菱田春草「黒き猫」のポストカードを特別にプレゼントいたします。
※「黒猫感謝の日」は、黒猫に対する迷信を払拭するためにアメリカで生まれ、イギリス・イタリアにも黒猫の日があります。



■秋季展 「柿衞文庫名品にみる 芭蕉
        ―不易と流行と―」

会期:2021年10月2日(土)
          ~12月5日(日)

前期:10月2日(土)~10月31日(日)
後期:11月3日(水・祝)~12月5日(日)
※前・後期で大幅な展示替をいたします

終了いたしました

柿衞文庫(かきもりぶんこ、兵庫県伊丹市)は、岡田家22代当主・岡田利兵衞(1892~1982、号は柿衞)が蒐集した俳諧資料をもとに昭和57年(1982)に創設されました。文庫名は、江戸時代から岡田家の庭にあった見事な柿を衞るという意味が込められており、同家の当主たちは柿に由来する雅号を持ちました。柿衞翁は、家業である酒造業を継ぎながら、伊丹町長・市長を歴任。さらに郷土伊丹の俳人・上島鬼貫を出発点に、松尾芭蕉をはじめとする俳文学研究に没頭し、多くの俳諧資料を蒐集しました。その充実した蒐集品は、日本三大俳諧コレクションの一つともいわれています。

本展では、柿衞文庫が所蔵する芭蕉の名品を一堂に公開し、芭蕉の俳諧風雅の精神である「不易流行」に迫ります。あわせて飯尾宗祇や松永貞徳、西山宗因、鬼貫など連歌から俳諧に至る作品の数々を展覧します。


■主な展示作品
 



松尾芭蕉筆 「旅路の画巻(三画一軸の内)」(部分)
江戸時代中期(17世紀)


 


伊丹市指定文化財
松尾芭蕉筆 「ふる池や」句短冊
貞享3年(1686)

 


 
 


松尾芭蕉筆 「はなの雲」句扇面
貞享4年(1687)
【前期展示】

 


松尾芭蕉 「馬に寝て」句文自画賛 懐紙
貞享元年(1684)
【後期展示】




森川許六筆 「百華賦」(部分)
宝永7年(1710)




上島鬼貫賛 大岡春卜画 「小町図」
享保20年(1735)
【前期展示】


近松門左衛門 狂歌画賛
「高砂人形遣い図」
江戸時代前~中期(17~18世紀)
【後期展示】


高橋草坪筆 「台柿図」
文政12年(1829)
【前期展示】


※すべて柿衞文庫蔵
※表示がない作品は通期展示

 



●秋季展 柿衞文庫名品にみる 芭蕉 ―不易と流行と―
入館料 一 般:1000円
シニア(70歳以上):800円
大学・高校生:500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
開館時間 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日

月曜日、11/2(火)は展示替のため休館

※新型コロナウイルス感染症、天災、災害等の状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合があります。最新の情報はTwitterにてお知らせします。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策については、こちらをご覧ください。




■記念講演会・関連講座

①記念講演会 鼎談「不易流行」

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止とさせていただきます。
日 時

2021年10月14日(木)13:30~15:30

登壇者

川上宗雪宗匠(江戸千家家元)
金田一秀穂氏(言語学者)
坪内稔典氏(柿衞文庫理事長)

会 場 和敬塾 学生ホール大講堂(東京都文京区目白台1-21-2)
※永青文庫より徒歩3分
定 員 200人(応募多数の場合は抽選)
参加費 2,000円(永青文庫・柿衞文庫友の会会員、学生1,000円)

②関連講座 対談「柿衞文庫の名品について」

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止とさせていただきます。
日 時

2021年11月7日(日)13:30~15:00

登壇者

尾崎千佳氏(山口大学准教授)
辻村尚子氏(大手前大学准教授)

会 場 早稲田大学国際会議場 第2会議室
(東京都新宿区西早稲田1-20-14)
※永青文庫より徒歩10分
早稲田キャンパス構内案内図(No.18が国際会議場です)
定 員 50人(応募多数の場合は抽選)
参加費 1,500円(永青文庫・柿衞文庫友の会会員、学生1,000円)




■10月26日(火)柿の日スペシャル企画
10月26日の「柿の日」にちなみ、柿をモチーフにしたものを持参または身に着けてご来館された方に、記念品をプレゼントいたします。
※飲食物の持ち込みはご遠慮ください。


■リピーター割引
本展会期中、観覧済みの有料チケットをご提示いただくと入館料が100円引きになります。
※1名様につき1回まで。他割引との併用不可。


■江東区芭蕉記念館との相互割引
本展(10月2日~12月5日)と江東区芭蕉記念館「開館40周年記念『時雨忌』俳句大会の40年~現代の俳人たち」(9月30日~1月23日)の会期中、他展の観覧済みの有料チケットをご提示いただくと、下記のとおり入館料が割引になります。
「芭蕉」展:100円引き  「『時雨忌』俳句大会」展:50円引き
※1名様につき1回まで。他割引との併用不可。

江東区芭蕉記念館 〒135-0006 東京都江東区常盤1-6-3 TEL:03-3631-1448


■「芭蕉」展×ホテル椿山荘東京 コラボレーション企画
永青文庫に隣接するホテル椿山荘東京では、松尾芭蕉にちなんだコラボレーションランチやチケット付きランチプラン、宿泊プランをご用意しました。
本展と合わせて珠玉の美味をじっくり楽しみ、俳諧風雅の世界にひたってみてはいかがでしょうか。
詳細はこちら
[お問合せ]ホテル椿山荘東京 TEL:03-3943-5489


石焼料理「木春堂」石焼会席 ~野ざらし紀行~



柿衞文庫


京・大阪に近く、酒どころとして経済的にも文化的にも水準の高い町であった江戸時代の伊丹では、俳壇も栄え、文人墨客の往来も盛んでした。そうした中で蓄積された文化遺産に岡田利兵衞(柿衞翁)による新たな系統的収集を加えて成立したのが柿衞文庫です。

柿衞文庫の特色は、筆蹟類にあります。これは俳文学者であった柿衞翁が筆蹟類を研究資料として重要視したからです。収蔵品は、軸物や短冊などの真蹟類約7,500点、江戸時代の俳書を中心とする書籍約3,500点を数え、中世の連歌から芭蕉を代表とする近世俳諧の歴史を貴重な直筆資料で隈なくたどることができます。また、近年は資料の寄贈を受けて近現代の俳句資料も充実しています。

現在、伊丹市の文化ゾーン一帯の大規模改修工事のため、長期休館しておりますが、令和4年4月にリニューアルオープンの予定です。



■冬季展 「古代中国・オリエントの美術 リターンズ
―国宝“細川ミラー”期間限定公開―」

会期:2021年12月18日(土)
~2022年2月13日(日)
※4階・3階展示室のみの開室となります

終了いたしました

古代中国・オリエントの美術、再び集結

2020年2月より開催し、ご好評いただいた「古代中国・オリエントの美術―国宝“細川ミラー”期間限定公開―」展。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりやむなく途中閉幕となった同展が、今冬、およそ1年10か月ぶりに帰ってきます。

永青文庫の設立者・細川護立(もりたつ)(細川家16代・1883~1970)は、幼い頃から漢籍に親しみ、中国の文化に強い憧れを抱いていました。やがて大正15年(1926)から約1年半かけてヨーロッパを巡り、のちに国宝に指定される 「金彩鳥獣雲文銅盤(きんさいちょうじゅううんもんどうばん)」などの中国青銅器や陶磁器を購入し、以降本格的に中国美術のコレクションを始めます。さらに護立の関心はオリエント美術にまで及び、イスラーム陶器やタイルの優品も蒐集しました。

本展では、“細川ミラー”の名で広く知られる「金銀錯狩猟文鏡(きんぎんさくしゅりょうもんきょう)」(国宝)など前回の出品作品に加え、当館では8年ぶりの公開となる「金銀玻璃象嵌大壺(きんぎんはりぞうがんおおつぼ)」(重要文化財)をはじめとした古代中国の美術13点を新たに展覧。さらに、高度な技術でつくられた大変珍しい「ゴールドバンドガラス碗」などのオリエント美術を再びご紹介します。


■主な展示作品
 
 


国宝「金銀錯狩猟文鏡」
中国 戦国時代(前4~前3世紀)
【2021年12月18日(土)
~2022年1月23日(日)限定公開】


 


国宝「金彩鳥獣雲文銅盤」
中国 前漢~新時代(前3~後1世紀)
【2022年1月25日(火)
~2月13日(日)限定公開】



 
 


重要文化財「金銀玻璃象嵌大壺」
中国 戦国時代(前5~前3世紀)

 


重要文化財「銀人立像」
中国 戦国時代(前5~前3世紀)



 


「ゴールドバンドガラス碗」
東地中海沿岸域 前2~前1世紀
 


「木製シャブティ」
エジプト 新王国時代第18王朝
(前15~前14世紀頃)

 


 
 


「白釉色絵人物文鉢」
イラン 12~13世紀

 


「ヤギ文タイル」
イラン 17世紀


※すべて永青文庫蔵

 



●冬季展 古代中国・オリエントの美術 リターンズ
―国宝“細川ミラー”期間限定公開―
入館料 一 般:800円
シニア(70歳以上):600円
大学・高校生:300円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
開館時間 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日

月曜日(但し2022/1/10は開館し、1/11は休館)、
年末年始(12/27~2022/1/7)

※新型コロナウイルス感染症、天災、災害等の状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合があります。最新の情報はTwitterにてお知らせします。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策については、こちらをご覧ください。


                                     


■春季展 「戦国最強の家老
―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」

会期:2022年3月12日(土)
        ~5月8日(日)
※会期中、一部展示替えがあります

終了いたしました

細川家は初代・藤孝(ふじたか)が信長に仕えて以来、江戸時代の終焉まで国持大名として存続しました。織田・豊臣・徳川と政権が移行する過程で滅亡した大名家が多いなか、このように長きにわたって存続できた背景のひとつには、細川家筆頭家老・松井家の活躍がありました。

松井家初代・康之(やすゆき)(1550 ~ 1612)は武略にすぐれ、数々の戦功を細川家にもたらしました。とりわけ秀吉からその働きが評価され、直参大名取り立ての申し出を受けるも、細川家への忠義から固辞しています。二代・興長(おきなが)(1582 ~ 1661)は主君に対しても忌憚のない意見を述べ、50年にわたって細川家を支え続けました。そうした細川家にとって最も重要な家老であった松井家の文物は、今も熊本県八代(やつしろ)市の松井文庫に継承されています。

松井文庫には、康之と興長が深い関係を築いた千利休や古田織部、剣豪・宮本武蔵ゆかりの史料や作品も現存しています。利休が秀吉の勘気に触れて京を追われたとき、見送りに来てくれた細川家二代・ 忠興(ただおき)と織部への感謝の気持ちを康之に言づけた手紙や、興長の仲介により熊本藩細川家に客分として招かれた武蔵の水墨画など、貴重な品を多く含みます。

本展は、永青文庫と松井文庫の伝来品により、主君と家老の関係を東京で初紹介するものです。利休、武蔵らの名品を一堂に展覧するとともに、康之と興長の活躍ぶりを史料から辿り、最強の家老たるゆえんを探ります。


■主な展示作品

 
 


戦国最強の家老
「松井康之像」
以心崇伝賛 慶長17年(1612)
松井文庫蔵

 


モノ言う家老
「松井興長像」
霊叟玄承賛 寛文3年(1663)
松井文庫蔵



 
 


松井家の家宝!細川家への忠義の証
八代市指定有形文化財「唐物茶壺 銘 深山」
中国・元~明時代(14~15世紀)
松井文庫蔵

 


秀吉から康之へ 褒美の兜
「銀箔押尖笠形兜」
桃山時代(16世紀)
松井文庫蔵




興長が将軍・徳川家光から拝領
「緋黒羅紗段替陣羽織」
江戸時代(17世紀)
松井文庫蔵




相撲取りを召し抱えるのはいけません!主君をいさめる興長
「松井興長自筆諫言状」(部分)
万治3年(1660)3月12日
松井文庫蔵(八代市立博物館寄託)









武蔵と興長の親交を示す1通
熊本県指定重要文化財「宮本武蔵書状」 松井興長宛
寛永17年(1640)カ 7月18日
八代市立博物館蔵

 
 


武蔵特有の「ゆれ」のある描線
重要文化財 宮本武蔵「鵜図」
江戸時代(17世紀)
永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)



 
 


切腹の2週間前 利休・忠興・織部・康之の親交と別れ
熊本県指定重要文化財「千利休書状」  松井康之宛
天正19年(1591)2月14日
松井文庫蔵(八代市立博物館寄託)

 


忠興拝領 関ヶ原合戦のご褒美
重要美術品「唐物尻膨茶入 利休尻ふくら」
中国・南宋~元時代(13~14世紀)
永青文庫蔵


 



●春季展 戦国最強の家老 ―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―

主 催

永青文庫

特別協力

一般財団法人松井文庫、八代市立博物館未来の森ミュージアム、熊本県立美術館、熊本大学附属図書館、熊本大学永青文庫研究センター、肥後の里山ギャラリー、ホテル椿山荘東京
入館料 一 般:1000円
シニア(70歳以上):800円
大学・高校生:500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
開館時間 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日

月曜日(ただし3/21 は開館し、3/22 は休館)

※新型コロナウイルス感染症、天災、災害等の状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合があります。最新の情報はTwitterにてお知らせします。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防対策については、こちらをご覧ください。




■記念講演会「細川家にお仕えして」※定員に達したため受付を終了いたしました

日 時

2022年3月21日(月・祝)13:30~15:00

講 師

松井 葵之(みちゆき) 氏
(松井家14代当主・一般財団法人松井文庫理事長)

会 場 和敬塾本館 旧細川侯爵邸1階ホール
(東京都文京区目白台1-21-2)
定 員 30人(先着順)
参加費 1000円(友の会会員・学生500円)
申込方法 2月11日(金・祝)午前10:00より電話(03-3941-0850)にて先着順に受付



■「戦国最強の家老」展×ホテル椿山荘東京 コラボレーションランチ
永青文庫に隣接するホテル椿山荘東京内の日本料理「みゆき」では、「緋黒羅紗段替陣羽織」をイメージした「陣羽織寿司御膳」をお楽しみいただけます。お得な展覧会チケット付きプランもございます。
[期間] 2月8日(火)~5月8日(日) ※3日前までの事前予約制
[料金] 料理のみ7,700円、展覧会チケット付き8,000円(ともに税込)
※チケット付きプランは「戦国最強の家老」展開催日のみご利用いただけます。
[ご予約・お問合せ] ホテル椿山荘東京 TEL03-3943-5489
詳細はこちら


「陣羽織寿司御膳」


■永青文庫 近くのお花見スポット
3月下旬~4月初旬にかけて、永青文庫近くの神田川では桜が満開に!
お花見を楽しみながら、永青文庫へいらっしゃいませんか?
永青文庫にも山桜の大木があります。


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